DXはなぜ必要?中小企業における有効性と成功させるポイントについて解説
2023年04月17日
DX
DX推進の重要性が強く叫ばれ、企業の対応が求められるなか、国内企業における取り組みの遅れが問題視されています。
DXはなぜ重要なのか、本記事では国内における取り組みの現状と、中小企業が取り組みを強化する有効性や成功のポイントを解説します。
DXとは?
DXとは「Digital Transformation(デジタルトランスフォーメーション)」の略で、デジタル技術を活用した改革のことを言います。
しかし、デジタル技術の活用と言っても、ただデジタルツールを導入して業務を効率化するのがDXではありません。デジタル化により、業務プロセスや企業文化を根本から変革し、さらにはデジタルの活用で社会全体をよりよい形に変えることが真のDXです。
中小企業のDX取り組み状況の実態
独立行政法人中小企業基盤整備機構が2022年5月に発表したアンケート調査結果によると、DXに「既に取り組んでいる」と回答した企業は7.9%でした。
また、取り組みの内容は「ホームページの作成」「営業活動・会議のオンライン化」が高い割合を占めており、「IoTの活用」など、デジタル化による新しいサービス提供への取り組みは低い傾向にありました。
この結果から、すでに取り組みを行っている企業はかなり少ないことがわかります。さらに、取り組みを行っている企業についても、取り組みの内容は社内業務のデジタル化が中心で、DXによる新たなビジネスモデル創造への取り組みが少ないことも見受けられます。
中小企業にDX推進が必要な理由
取り組みを行っている企業は少ないと言っても、次の理由から、中小企業にはDX推進への取り組みが必要です。
レガシーシステムからの脱却
「2025年の崖」と呼ばれる、レガシーシステムの利用による経済損失を回避することが、DX推進が必要な理由の1つです。
多くの企業が導入しているITシステムが、長年にわたりカスタマイズを重ねた結果、複雑化しブラックボックス化(システムの内部構造がわからなくなること)しています。
レガシーシステムの運用・保守には、多くの人的リソースが割かれていることから、経済産業省のDXレポートでは、「今後DXが進まなければ、2025年以降には最大で年間12兆円の損失が生じる可能性がある」と言及しています。
参考:DXレポート
生産性を向上させるため
DX推進は、業務効率化や生産性向上につながります。
「クラウドサービスの導入でペーパーレス化を実現し、場所を選ばない働き方を実現する」「RPAの導入でデータ入力などの定型業務を自動化する」といった方法で、業務を効率化し大きな生産性向上が期待できます。
IT人材の確保
近年難しくなっているIT人材の確保につながることも、DX推進が求められる理由の1つです。
DX推進で業務効率化を進め働きやすい環境を整備すれば、求職者に自社が魅力的な企業として映り、採用力が高まる可能性があります。同時に、既存の優秀な従業員の離職防止にもなるでしょう。
企業の競争力を高めるため
VUCA時代(変化が激しく予測が難しい時代)と呼ばれるように、変化が大きい現代で企業が生き残るためには、競争力を高めることが不可欠です。
DX推進により生産性を向上させることで、自社独自の新たな価値創造に集中できるようになり、優位性を高めることにつながります。
DXを成功させるためのポイント
VUCA時代(変化が激しく予測が難しい時代)と呼ばれるように、変化が大きい現代で企業が生き残るためには、競争力を高めることが不可欠です。
DX推進により生産性を向上させることで、自社独自の新たな価値創造に集中できるようになり、優位性を高めることにつながります。
まとめ
現在DXに取り組んでいる企業は少ないのが現状です。しかし、2025年の崖と呼ばれる問題への対応や、変化の多い現代で中小企業が生き残るために、DX推進は不可欠です。
まずは自社の目的や目標を明確にし、経営者のリーダーシップのもと、従業員の理解や協力を得たうえで取り組みを進めていきましょう。