ビッグデータ分析とは?分析手法やメリット・注意点などを解説
2023年04月17日
IT(技術/活用)
近年、さまざまな業種でビックデータ分析に注目が集まっており、ビジネスに活用する企業も増えています。
本記事では、ビックデータ分析とはどのようなものか、分析手法や活用のメリット、注意点について解説します。
ビッグデータとは?
ビッグデータとは、人による把握が難しい「巨大なデータ群」のことを言います。
しかし、巨大なデータ群と言っても、ただ膨大なデータ量を指すものではありません。「Volume(量)」「Varlety (種類)」「Velocity(速度)」という3つの特徴を持つデータ群が、ビッグデータと呼ばれます。
具体的には、ビッグデータに該当するものとして、次のようなものが挙げられます。
- ・Webサイトデータ(ECサイトなどで収集される行動履歴・購買履歴など)
- ・ソーシャルメディアデータ(SNS上の投稿・コメントやユーザープロフィールなど)
- ・カスタマーデータ(CRMで管理する顧客データなど)
- ・センサーデータ(GPSなどで検知される位置情報など)
- ・オペレーションデータ(業務システムでPOSデータなど)
- ・ログデータ(サーバーのアクセスログやエラーログなど)
- ・オフィスデータ(オフィスで作成する文書やメールデータなど)
情報社会の加速により、データの活用が容易になったことから、上記のようなデータをビジネスの意思決定に活用する企業が増えています。
ビッグデータ活用のメリット
ビッグデータを活用するメリットには、次の3つが挙げられます。
- ・需要予測
- ・効果検証
- ・異常や不正検知
ビッグデータの活用により、高精度の需要予測分析が可能になります。たとえば、製品の購入データをもとにして、今後の購入ペースの見通しを立てることで、在庫の最適化が可能です。
他にも、マーケティングの効果検証や、設備の誤作動や故障の兆候を検知し事故の予防につなげるなどの活用の仕方が可能です。
ビッグデータの分析手法の種類
クロス集計
収集したデータを属性ごとに集計・分析する手法です。
大まかな傾向を分析するのに有効で、アンケート集計や世論調査といった領域で活用されています。
ロジスティック回帰分析
「リピーターとそうでない顧客」といった、2つの事象の将来的な発生確率を予測する分析手法です。
どのような条件において事象が起きるのかを予測する際に活用されます。
アソシエーション分析
関連性がなさそうなデータから類似性や規則性を見出し、関連性を分析する手法です。
ECサイトなどで、「Aを買った顧客はBの商品も購入する」といった規則性から、アップセルやクロスセルを促進して売上アップにつなげるために活用されています。
クラスター分析
類似するデータ同士をまとめて複数のグループに分類し、属性を導き出す分析手法です。
たとえば、製品開発において顧客の潜在ニーズを把握するために、消費者の特性でグルーピングし、傾向をつかむなどの目的で活用されています。
ビッグデータ活用の注意点
ビックデータの活用には、セキュリティのリスクが懸念されます。
ビッグデータにはさまざまなデータの集まりで構成され、なかには複数の情報を照合して個人の識別が可能な場合もあります。
個人情報の侵害や企業の機密情報の流出につながる恐れがあるため、情報漏えい防止のためのセキュリティ対策が重要です。
ビッグデータの今後
ビッグデータの重要性は高まり、今後も企業活動に大きな影響を与えると予想されています。
情報があふれている現代において、意思決定のスピードは重要です。また、ビジネスにおける意思決定には、個人の勘に頼らない根拠のあるデータの活用が求められます。
客観的かつ正確な分析が可能なビッグデータ分析は、経営やマーケティング分野において、さらに重要性が高まっていくでしょう。
まとめ
ビッグデータは、日々膨大に生成される多種多様なデータ群のことで、マーケティングや経営戦略、業務効率化など、さまざまな領域で活用されています。
デジタルデータは今後も重要性が高まることが予想されるため、まだ活用していない企業は、ビジネスの競争率を高めるために導入を検討するとよいでしょう。