バーチャルリアリティ(VR)と拡張現実(AR)とは?それぞれの特徴と違い・活用事例を紹介
2023年04月24日
仮想現実
バーチャルリアリティ(VR)と拡張現実(AR)の市場規模は近年急速に拡大しており、今後も大きく成長していくと予想されています。
本記事では、バーチャルリアリティと拡張現実とは何か、それぞれの違いや活用事例を紹介します。
VRとは?
VR(Virtual Reality /バーチャルリアリティ)とは、現実とは異なる仮想空間を、現実のように体験できる技術です。VRゴーグルなどの機器を使って臨場感や没入感の高い体験ができます。
ARとは?
AR(Augmented Reality /拡張現実)とは、CGを活用して、実在する風景に文字や映像などの視覚情報を重ねて表示できる技術です。特別な機器は必要なく、スマートフォンカメラなどを使用して実際の風景にCGの視覚情報を重ねることで、現実世界を仮想的に拡張します。
VRとARの違い
VRとARは似たような言葉のため混同されてしまうこともありますが、それぞれ異なる体験が可能な技術です。
VRは、バーチャルな空間にリアルな仮想現実を作り上げることで、現実とは異なる別世界に入り込んだかのような体験ができます。
一方で、ARは現実世界の中に仮想現実を重ね合わせて表示するため、現実世界とCGによる仮想現実をコラボレーションした新しい世界観を体験できます。
VRの特徴・サービス例
現実とは異なる世界を楽しめるVRの技術は、エンターテイメント・不動産など、幅広い分野で活用されています。
たとえば、ソニーの「PlayStation4/5」では、PlayStation VR(バーチャル・リアリティヘッドセット)を用いた、没入感のある体験を楽しめるVRゲームを提供しています。
また、不動産業界のVR活用事例として知られているのが内見サービスです。VRで部屋の様子や眺望などを確認できるため、顧客は内見に訪れる手間や時間を削減できるようになり、内見時の制約解消につながっています。
ARの特徴・サービス例
現実の風景に映像を重ねて新たな情報や価値を付加できるARの技術は、ECサイトをはじめ、さまざまな目的で活用されています。
たとえば、インテリア業界では、3Dモデルで商品を出現させ、顧客の自宅に家具の映像を映し出し、家具を配置した場合の状態を確認できるサービスを展開しています。
ARの活用例は、BtoCだけではありません。他にも、災害時などの状況をARによって再現し事故防止のための訓練に活用するなど、企業の研修現場でも活用されています。
VRとARと今後の展望
VR・AR市場は、BtoB・BtoC市場ともに拡大しており、エンターテイメント業界を中心に今後も需要は増していくと予想されます。
その背景には、従来の4Gと比べ高速・大容量通信が可能になった5Gの到来により、AR・VRの配信がスムーズに行えるようになったことが挙げられます。
5Gの普及につれて、よりリアルなスポーツ観戦体験ができるなど、さらに手軽にVR・ARを楽しむことができようになり、日常生活において身近な存在になっていくでしょう。
まとめ
VR・ARは、もう一つの現実かのようなリアルな仮想空間体験や、CGによる拡張現実など、人々の生活にこれまでにはなかった新しい体験を生み出しています。
ゲームやECサイトのほか、企業の研修に活用して技能習得や人材育成・事故防止につなげるなど多様な分野で活用され、市場は急速に拡大しています。
導入企業も増えており、今後も多様な場面で活用が広がっていくことが期待されます。企業は、新たなビジネスモデルとしての活用や、既存製品・サービスへの付加価値の創造、人材不足の解消など、自社の課題や目的に合った方法で活用を検討してみるとよいでしょう。