ダークウェブとは?危険性と必要なセキュリティ対策について解説
2023年05月08日
セキュリティ
ダークウェブは、一般的な方法ではアクセスできないことから、存在を知らない人も多くいます。しかし、非常に危険性が高いため、被害を回避するために、どのようなものかを理解し日頃から注意を払っておくことが必要です。
本記事では、ダークウェブの危険性とセキュリティ対策について解説します。
ダークウェブとは
ダークウェブとは、検索エンジンから見つからない領域に存在し、専用のソフトを使用しなければアクセスができないWebサイトのことです。
Google Chromeなどの一般的なブラウザからはアクセスできないため、存在が表立ってわかりません。また、匿名性や秘匿性が高く、違法性の高い情報の取引がされていることも特徴です。
サーフェイスウェブ・ディープウェブとの違い
ダークウェブと比較される言葉に、「サーフィスウェブ(表層ウェブ)」や「ディープウェブ(深層Web)」があります。それぞれの定義とダークウェブとの違いは、次のとおりです。
サーフェイスウェブとは
パスワード保護や検索を回避する設定がされておらず、誰でも検索エンジンからアクセスして閲覧可能なWebサイトのことです。
コーポレートサイトや団体・政府・公共機関の公式サイト、ブログ・SNS・ECサイトなど、日常的に利用する一般的なWebサイト全般が該当します。
ディープウェブとは
検索の回避設定がされており、検索エンジンでは見つからないWebサイトのことです。
会員制サイトやECサイトの会員情報、SNSのアカウントページ、企業のイントラネットのような、ログイン操作などの認証が必要なサイトが該当します。
機密性の高い情報を扱っているため閲覧が制限されているものの、専用ツールは必要なく一般的なブラウザで閲覧が可能です。
ダークウェブはディーブウェブの一種に含まれますが、ディープウェブでは違法性の高い情報の取引はされているわけではなく、両者は別の概念になります。
ダークウェブの危険性
ダークウェブは、「TOR(通信経路を秘匿しアクセス元を隠蔽する技術)」と呼ばれる技術で匿名性を担保しており、次のような違法性の高い情報や物品・コンテンツが取引さています。
- ・偽造クレジットカード情報
- ・SNSなどのアカウント情報
- ・攻撃に利用するOSやアプリケーションの脆弱性に関する情報
ダークウェブには、不用意アクセスすることで、マルウェアの感染や詐欺、情報流出といった被害に遭う恐れがあります。セキュリティ知識のない人が興味本位でアクセスするべきではありません。
ダークウェブの被害を防止するためのセキュリティ対策
被害を防止するためのセキュリティ対策としては、次の3つがあります。
不用意にアクセスしない
ダークウェブには不用意にアクセスしない、近づかないようにしましょう。危険な領域には「アクセスしない」ことが、もっとも効果的なリスク対策になります。
アカウント管理を徹底する
利用しているアカウント情報の管理を徹底することも重要です。
そのため、次のような対策を実施しましょう。
- ・ログインパスワードは定期的に変更する
- ・利用していないアカウントは、個人情報を削除したうえでアカウントを削除する
- ・他のサイトと同じパスワードを使い回さない
- ・二要素認証を利用する
- ・パスワードは複雑な文字列にする
「パスワードを定期的に変更する」といった簡単なことでも対策になるため、意識して行っておくとよいでしょう。
セキュリティソフトを利用する
PCやスマートフォンにセキュリティソフトを導入することも有効です。
また、あらかじめ登録した情報の流出を検知すると利用者に通知してくれる「ダークウェブモニタリング」を導入するのもよいでしょう。
企業であれば、ただソフトを導入するだけでなく、社内でセキュリティ教育を徹底し、従業員に危険性を理解してもらうことも必要です。
まとめ
ダークウェブは、検索エンジンからアクセスできない匿名性の高いサイトのことです。
匿名性の高さから違法性の高いやり取りが行われており危険性が高いため、一般の人は関わるべきではありません。
また、ダークウェブで個人情報を取引されないように、セキュリティソフトの導入やパスワード管理を徹底し、セキュリティ対策を万全にしておくことも重要です。